TEATORA

無色透明なサウンド

Year

2018

Category

Shops

Place

Shibuya, Tokyo

無色透明な世界観を、音で支える

TEÄTORA(テアトラ)は、クリエイターやデジタルワーカーのために設計された機能性衣服を手がける日本発のブランド。2013年の創業以来、“座り続ける現代のワーカー”という視点から、人間工学に基づいたアイテムを展開し、機能と美意識を両立する独自の世界観を築いています。

SOUND COUTUREは、ブランドのイメージムービーの音楽制作をきっかけに、2018年にオープンしたフラッグシップショップ「TEÄTORA sendagaya」の空間音響デザインを担当。“音に色をつけない”という明確な方針のもと、ブランドの思想と空間に寄り添う音のあり方を追求しました。

音に色をつけない
——引き算からはじまるデザイン

デザイナーの上出氏からのオーダーは「音に色をつけないでほしい」という一言のみ。白、黒、グレー、ネイビーのみで構成される製品や空間に対し、余分な装飾を排したミニマルなサウンドが求められました。SOUND COUTUREは、店舗空間に実際に身を置きながら音を調整し、環境音のように漂う無色透明なサウンドを設計。

空間の奥行きに沿ってスピーカーを3点に分散配置し、音がゆっくりと回遊する構造になっており、訪れる人の立ち位置によって音像が変化することで、アイテムを吟味したり試着するなど、長い時間の店舗滞在でもストレスを感じさせないサウンドデザインを実現しました。

“音を設える”という
発想への転換点

当時、映像作品への音楽提供を中心に活動していたSOUND COUTUREにとって、本プロジェクトは“聴かせる音楽”から“空間を支える音”へと意識がシフトする、初の実践の場となりました。

手探りで音を設計する中で意識したのは、空間との調和、そして人の感覚との接点をいかにデザインするか。BGMではなく、空間の空気の一部として機能する音。その概念への気づきは、のちのプロジェクトにもつながる思想としてSOUND COUTUREの礎となりました。

Team

Sound Direction:
Yasuharu Okochi (SOUND COUTURE)

Sound Design:
Yasuharu Okochi (SOUND COUTURE)

Space Design: Studio SUNBURST

Client

TEATORA Inc.

Category

Shops

TEATORA

Shops | 2018

01

TEATORA